19歳男子大学生の彼女の作り方

彼女からチョコの作り方を教わった。
どうしてもホワイトデーには手作りのチョコを彼女にあげたかった。
男が手作りなんておかしいだろうか。
でも、僕の愛を表現するにはこれが一番だと思った。
しかし、作り方がわからない。
いままでお菓子なんて作ったことなかったから。
だからその作り方を彼女に聞いた。
そしたら、呆れたように笑われてしまった。
「これじゃあ、本末転倒で意味ないじゃない。私が自分で自分にチョコを
贈るようなものだよ」
て。

でもその笑顔は暖かくて、優しいものだった。

僕は嬉しい。なぜならこのことによって、彼女との共同作業ができるからだ。
たくさんのことを共有したい。
色々なことを一緒に体験したい。
そうやって思い出を増やしていきたい。
未来のことはわからないから。
ずっと一緒にいたいけれど、先のことは誰にもわからない。
いま隣でこうして微笑んで僕を癒しているこの女性と、いつか
さようならをする時がくるだろう。
出会いがあれば、別れは必ずくる。
死別か離別かは、わからないけれど。
彼女は僕がこんなこと思いながら付き合っていると知ったら、どうするのだろうか。
あまりにも夢のない考え方に、怒るかもしれない。

でも、だからこそ、僕は、一緒にいる間に、楽しいことをたくさんして綺麗な思い出を与えたい。

今までたくさんの人と出会って、別れて、付き合ってを繰り返してきた。
別れてから日が浅いうちは、悲しみに暮れるか、ムカつくかのどちらかだけど
しばらくたてば、それはなくなりただの思い出だけが残る。
そのときに、僕とのことを思い出しても胸が痛くならないように。悲しまなくて済むように。

こんなこともあったな。なんだかんだで楽しかったな。てそう思ってくれるように。

僕と別れたあとも、幸せでいてくれますように。

男と女の恋愛日記